12/12 介護保険全面見直しに異議あり!緊急集会の報告(要旨)


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当日は施設職員、家族、障害者団体より約100名が参加。下記の内容で、記念講演、現場からの報告が行われました。
 また、フロア発言からは、大阪 いのこの里の署名活動の取り組み、介護する家族の方からも報告がありました。
 この集会の報告については、情報交流誌に掲載していく予定です。

司  会
  西岡 修
   (東京・白十字ホーム施設長)
開会挨拶
  代表幹事  岸田 孝史
   (神奈川・緑陽苑施設長)

第一部
記念講演 介護が福祉の全てではない
=老人福祉の立場から検証する“見直し”の方向=

社会福祉法人多摩同砲会常務理事  鈴木恂子氏

第二部 介護保険全面見直しを現場から問う=私たちが求める公的介護保障制度=
福祉施設職員、ケアマネージャ、利用者家族は語る


「軽介護者の利用者アンケート調査から」
京都市在宅介護センター 原谷こぶしの里 施設長 北川裕之氏

「軽介護者にとっての介護サービス」
緑陽苑 地域ケアセンター ケアマネージャー 田口美紀氏

「特養待機者問題を中心として」
特養待機者家族会(金沢市) 代表 林 亀雄氏
  
養護老人ホームからの報告
槻ノ木荘 施設長 中村公三氏                  
障害者団体からの報告
東京肢障協 事務局長 羽賀和樹氏

フロア―からの発言
大阪 いのこの里 岩井大 氏 
「これまでの署名活動の取り組みについて」

東京 多摩同胞会 相羽孝昭氏 

大阪 城東老人ホーム 


東京 利用者家族から
「利用者本位の空洞化、利用者家族の実態が反映されていない介護保険の問題について」

長野 ケアハウスかみさと 岡田清平 氏   
「軽介護者除外後のケアハウスの実態」
閉会挨拶と署名集約と行動提起  代表幹事 上杉 あさ子(新潟・穂波の里施設長)


 新潟からということで、新潟中越地震のことについて触れさせていただきます。全国から中越地震の激励と支援をいただきました。広島の研究交流集会でも、みなさんから11万円を超えるカンパをいただき、先日私の方が直接、柏崎のむつみ荘さんに伺って皆さんのお気持ちをお届けしました。むつみ荘さんの方からは、皆さんに対する感謝と、今後の復興についての決意の文書が参っておりますので、そのことをまず最初にご報告させていただきます。
今日の緊急集会ですが、まず講演の中では、老人福祉・公的責任の原点に立って見直し問題の矛盾点について、鈴木さんの方からお話をいただいたと思います。そして、皆さんの発言の中で、矛盾点、異議あり!の内容がさらに深まったのではないかと思っています。私も一言だけ、異議あり!の内容を申し上げたいと思うのですが、今介護保険財政がこのまま行くとパンクをするというなかで、今回の見直しを行うと厚労省は一方で言いながら、介護保険の対象者だけではない健康な方の検診等を、地域支援事業という名前で介護保険の給付の中に入れようとしている、これは大変矛盾していることだと思います。
こういうなかで、今こそ21・老福連が結成されたそもそもの原点、公的責任を老人福祉の分野から問うということも、老福連の存在意義も明らかになってきていると思いますし、私たちが、力を発揮する時期だと思います。この間の動きの中では、今日、ご報告もいただきましたが、当初、厚労省が考えておりました統合問題や被保険者の範囲の拡大については、障害者団体の皆さんの頑張りや、国民の声に押されて、すぐには見直せないという状況も一方では生まれてきていると思います。そういう点に確信をもちながら、「いのこの里」さんの元気な報告がありましたが、今日の集会を機に地域に帰りまして、より一層、今回の見直しの本質、見直しというものではなくて抜本改悪で社会保障全般の見直しに関わる重要な内容だと、明らかになるにつれ、こういうことに対して地域から行動を起こしていく、声を出していくということを明日からやっていきたいと思っています。私どもも昨日地域でこの見直し問題のシンポジウムを持ちまして80名ぐらいの方が集まりました。いろいろな創意工夫を生かしながら、署名活動も引き続き進めるということでありますので、是非地域に帰って全国の仲間とみなさんと頑張りたいと思います。
現在署名数74882。当初の署名目標数は25万ということでありますので、「いのこの里」さんの頑張りを全施設でやれば、あと10倍20倍の署名が結集できるのではないかと思いますので、是非。明日からも引き続き頑張りましょう。